下田市・自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会

[i-mode版] 会報号外
お尋ね 2009.12.22 (H21)

平成21年12月22日

静岡県知事 川勝 平太 様
                自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会 共同代表 小林弘次

(株)ワイティービジネスの産業廃棄物処分業等の許可申請についてのお尋ね

県当局は潟純Cティービジネスの三度目の許可申請に対して、条件付き許可をする意向であると下田市長に伝えられました。
そこで、県当局のみなさんにも地元の実情をご理解いただきたいと有志31人が、11月16日バス1台で県庁に出向きました。その折にはご丁寧な応対をいただきました。
また、12月12日には文書回答を受け取りました、ありがとうございました。
 私たちはこの話合い等により、県当局の説明に対する疑問をより深くいたしました。
かつて、大変な産廃公害の被害を受けた下田市民は許可されること、そのものを認めておりません。
県知事におかれましては、(株)ワイティービジネスの産業廃棄物処分業等の許可申請を不許可とされるよう再検討をお願い致します。また、下記についても調査いただき、ご回答のほど宜しくお願い申し上げます。

       記

1.潟純Cティービジネスが県に提出した産業廃棄物処分業等の許可申請によると日量12トンの焼却施設と日量約29トンの破砕施設を有し、下田市内から発生する産業廃棄物を主に処理する計画になっています。しかし、去る11月16日県当局との話合いで指摘したとおり、下田市内で排出された産廃ごみを新たに潟純Cティービジネスに処理委託する状況ではありません。申請書に記載されている市内三業者からの産廃物の処理委託があるとのことですが、三業者とも、今日潟純Cティービジネスに産廃ごみを処理委託する計画がないと、私たちに回答して
います。とりわけ廃油を焼却するという計画については、廃油はほとんど再生処理され、お金を払ってまで焼却処分されることはあり得ません。 潟純Cティービジネスのこのような実態のない事業計画を県当局はお認めになるのでしょうか。実情を良く調査されご回答下さい。

2.なお、実態のない産廃ごみですが、処理数量をみると処理能力を超えた産廃ごみが焼却されるという矛盾をもっています。

3.潟純Cティービジネスの焼却施設は建設後20年余り経過しており、すでに耐
用年数は終っているとおもわれます。同社の焼却施設が設置基準に適応しているのか
厳正に検査してください。その上で焼却施設の設置許可そのものの取消を含めてご検討ください。

4.(株)ワイティービジネスの焼却施設はバッチ式であり、燃焼効率も悪く排ガス施
設(バグフィルター)は損傷されやすいものです。排ガスによる公害の発生が心配されますがどうでしょうか。

5.県当局は許可の方向で検討している理由として潟純Cティービジネスより、県
にはこれまでの不法行為を反省する上申書が提出された。そのため不許可とする理由がなくなったと言っています。しかし、平成17年最高裁判決後いまだ5年以上経過していません。この点について、法的欠格条件に準じた取扱いとし不許可とすべきです。

6.一方県当局は許可にあたって、地元住民と潟純Cティービジネスとの間で公害防止協定を締結させ、これに違反したら処分業の許可を取消すという厳しい許可条件をつけて許可したいと言明しています。しかし、潟純Cティービジネスは長年の下田における産業廃棄物の不当不法な焼却などにより大規模な環境破壊をもたらしたことについて、地元住民に対して今日なお一言の謝罪、弁明もされていません。逆に、地元住民の素朴な疑問や切実な住民の気持をこめた署名運動等に対し、弁護士を通じて名誉毀損による損害賠償の請求も辞さないという文書を送付するなど、恫喝的姿勢をくりかえしています。このような状況では公害防止協定などの協議に入ることは不可能と思われます。住民合意のないものは許可しないでください。また、かつて業者の不法行為と県当局の不十分な行政指導により、下田市民にもたらされた被害の補償はどのように求められるのでしょうか。

7.潟純Cティービジネスの経営状況、施設所有状況についても申請書をみるかぎり、疑問な点が多くあります。まず、流動負債に対応する流動資産からみると明らかに債務超過の会社であり、自己資本金も僅かしか残っておらず、正常に処分業を行える状況にないと覗えます。これは許可条件に関わることです。県当局は同社の経営状況等をどのようにお考えかお伺いたします。

8.本年12月、県廃棄物リサイクル室(市川様)よりいただいた回答文書によりますと潟純Cティービジネスの残灰処理については資料が平成10年度しかなく、平成10年度においては排出された残灰(燃え殻)の処理は確認されているという回答ですが、一方同年6月には燃え殻を違法に安定型処分場に埋め立てたことにより、20日間の業務停止処分をしたと書かれています。違法に埋め立てた燃え殻はどこで焼却、排出された燃え殻かご回答ください。もしも、下田における焼却施設の燃え殻であるなら、この事実は平成10年以前においても同社焼却場周辺の安定型自社処分地に埋め立てたことを類推させるものです。私たちが11月16日の席上指摘したように、同社焼却場敷地内のボーリング等を含めた全面調査をしてください。

以上の点についてご多忙中とは存じますが、宜しくご回答のほど願い申し上げます。

(注)原文の誤字・脱字や住所等を一部修正してあります。


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