下田市・自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会

[i-mode版]会報№16 2010.5.31


産業廃棄物公害を下田でくりかえさせるな
不法操業の恐れあるもの 住民合意のないものは不許可とせよ!


22.5/19 不許可を求める署名1,817筆を県知事に提出

㈱ワイティービジネスの再開絶対反対
 5月19日、「自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会」の小林弘次共同代表など5名は、㈱ワイティービジネスの許可申請を不許可とするよう要請する署名1,817筆と要望書を持ち、静岡県庁に出向きました。
 花井征二県議(日本共産党)の紹介により、午後1時30分から県庁403会議室でくらし・環境部環境局白井次長や廃棄物リサイクル課市川課長らと交渉を行い、その後午後3時から記者会見を行いました。
県当局が表明した「不許可は困難なので地元で公害防止協定を結んで、これを許可条件としたい」との見解は残念ながら以前と変わらず、私たちが受け入れられるものできるものではありませんでした。しかし、住民合意については前進した面もあります。次に交渉経過について報告します。


産廃不許可を求める署名1,817筆を提出   

不許可を求める署名1,817筆を提出


住民合意のないものは許可するな

 「市民の半数を超える12,862筆の署名に続く、今回の1,817筆の不許可を求める署名を尊重して不許可としていただきたい。少なくとも住民合意のないものは許可しない姿勢を貫いてほしい」との私たちの要請に対し、白井次長は地元で業者と結ぶ公害防止協定も住民合意の一種である。公害防止協定が結ばれていないのに許可することはしないと言明されました。時期が来れば、公害防止協定が締結されていなくてもと言っていただけに一歩前進させたと思います。

県当局に粘り強く交渉する住民連合会

県当局と交渉する住民連合会

残灰処理がされているか

 「本件施設から、異臭を伴った白い泡が発生したり、大雨の直後には黒い水が流れたりしている。また、平成10年11月25日の現地調査の際にも、川底に黒い灰のようなものがこびりついているのが確認されている。この原因については必ずしも明確ではないが、本件施設において循環使用するとになっている排ガスの冷却水が、循環機能が十分働かないため、大雨により一部の燃え殻とともに流出したと判断された。」(平成13年11月15日 静岡地裁判決文での県の主張)。
 私たちの、残灰が違法に埋め立てられ、放置されているのではないか?との指摘に対し、平成3年から平成9年について資料が残っていないので確認できなかった。しかし、適正に処理されていると信じられない回答でした。


(平成10年当時の)周辺森林の枯損・送電線の断線事故

 「周辺森林の枯損については、特に、焼却炉からの排煙が原因で周囲の森林に影響を及ぼしていると推測される。また、排煙の塩化水素が東京電力の送電線断線事故の原因と目される」と県は主張し、「本件施設からの排煙が森林枯損に影響を及ぼしている可能性が高いと認められる」、「本件施設からの排煙が断線事故に何らかの影響を与えている可能性は高いものと考えられる」と静岡地裁判決文の『争点に対する判断』でも記載されています。
 しかし、㈱ワイティービジネスや県によって、公害に対する住民への補償も改善もされておりません。  


不法操業の恐れ

 公害防止協定が結ばれても、協定が守られる保障がどこにあるのでしょうか?申請書そのものが、市内の産業廃棄物 月量156トンを主として処理するとしているなど実態に合っていません。許可されると大量の産廃が下田市内に持ち込まれることになります。市民として認められるものではありません。
 平成5年から5年間で30回を超える県の指導に従わず、4回の行政処分を経て、平成11年4月27日、業の取り消し処分を受けたものです。

あくまで不許可処分を求めていこう

 県は、平成16年、平成18年及び平成19年にも不法操業の恐れがあるとして不許可処分を行いました(平成19年は収集運搬業)。どうして、平成20年度の申請に対して許可しないと県が裁判で敗訴することになるのでしょうか?
 下田市民の生活権より、一業者の営業権が大事なのでしょうか?  


※当日、平成22年2月26日付の県へのお尋ねについて、県くらし・県民部環境局廃棄物リサイクル課長 市川克次 様より、回答をいただきましたが納得できる内容ではありませんでした。

 また、県への要望書は下記のとおりです。


                                        平成22年5月19日

静岡県知事 川勝 平太 様

                自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会                 共同代表 小林弘次       下田市白浜


 ワイティービジネスの産業廃棄物処分業許可申請を不許可とされるよう求める要望書


 県知事におかれては、㈱ワイティービジネスが平成20年11月14日県知事に提出した3
度目の許可申請について、不許可とされるようお願い申し上げます。
 ぜひとも、下田市民あげての要望を聞き入れてくださるよう不許可を求める1,817筆の
署名を再度提出いたします。
 県としては、条件付き許可をする意向であると伝えられております。しかし、どのよう
な条件が付けられ、公害防止協定が結ばれるとしても、協定かまもられる保障がありませ
んし、大量の産業廃棄物が下田市に持込まれることになります。
 かって、この業者等によって大変な産廃公害を受けた下田市民は、許可されることなど
認められません。
 よろしく、ご理解のほどお願いいたします。また下記事項について、ご回答くださるよ
うお願い申し上げます。
                       記

1.平成21年6月1日、12,862筆の署名に続く、今回の1,817筆の不許可を求める署名の
  意向を尊重して、不許可としてください。

2.住民合意なくしては許可しないとの県当局の姿勢を貫いてください。

3.県は平成16年、18年と不許可とし、平成19年には収集運搬業の許可申請を不許可とし
  ています。今回なぜ不許可処分が遅れているのでしょうか。下田市民の生活権より一
  業者の営業権のほうが大事であるとされるのでしょうか。

4.平成22年2月26日付け「再度のお尋ね」へのご回答を下さい。

5.黒い水や雨のたび発生する泡などについては、県当局もその原因は解らないとしてい
  ます。ぜひ桧沢林道沿線の環境影響調査を業者にさせると共に、県、市一体となって
  環境影響調査を実施し、原因を解明して下さい。

6.下田市大沢桧沢林道沿線の産業廃棄物処分場に関わる違法状態を放置せず、国県の責
  任において、根本的な解決を因ってください。

※誤字・脱字、住所などを一部修正してあります。


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