下田市・自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会 
会報号外[i-mode版] 1997年12月


自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会からの訴え



 平成8年9月、静岡県は桧沢林道沿いで最終処分場などを経営する大伴産業に対して、許可容量の7倍にあたる22万7千立方メートルの産業廃棄物を過剰に搬入・処理していたとして業務停止、施設使用停止の行政処分と過剰搬入・処分された産廃の同所からの搬出・撤去という改善命令を発表しました。

 あれから1年余が過ぎました。蓮台寺温泉の上流、桧沢の深い谷は今も大量のゴミに埋まり、沢は大雨のたびに巨大な白い泡をふき出し、ダイオキシンまじりの黒煙がうずを巻いています。
 私たちは、「日々持ち込まれる大都会のゴミを何とかしなければ」という市民の思いを胸に署名運動を進め、2万人近い市民が積極的に署名に参加してくれました。
この署名があったからこそ、ようやく県も重い腰を上げてくれたのだと思います。しかし、いまだに根本的解決に至っていません。
 私たちは、自発的な市民の参加と行動によって、国、県、市を動かし、産廃ゴミ公害から自分たちの暮らしと環境、かけがえのない下田の自然を守っていきたいと願っています。
 多くの市民の皆さんのご支援ご賛同を心からお願いします。             平成9年12月


桧沢の谷と森は泣いている新規処分場絶対反対!!


 私達下田市民は、桧沢に不法に持ち込まれた22万7千立方メートル余の産廃ゴミは、平成8年9月の県の命令どおり、市外の正規の処分場に運びだされるものと信じていました。ところが今年に入ってから、県と業者はこともあろうにこの不法ゴミをすぐ隣りの谷(上大沢細窪)に新規処分場を作り埋め立てる計画を進めています。40度近くの高温でにごった排水、大雨のたびに出る大量の泡、相次ぐ自然発火、どう考えても危険なゴミを分散させ、上大沢の住宅地をも直撃する計画です。そして、ひとたび新規処分場が許可されると、そこを拠点とし拡大され、再び大量の大都会のゴミが間断なく持ち込まれることになります。
 私達はこうした問題点をもつ新規処分場に絶対反対です。


ゴミを燃やせば猛毒ダイオキシンが出る


 発がん性、催奇形性や生殖毒性、皮膚炎、肝臓障害、神経症、免疫力の低下、環境ホルモン作用などダイオキシン類が人体に与える危険性が明らかにされてきました。高濃度のダイオキシンで汚染されている埼玉県の所沢市、入間市など4市町村の新生児死亡率が県平均より1.4倍から1.7倍も高いという調査もあります。桧沢林道沿線の産廃処分場の剌激臭と激しく吹き出し、変化する黒煙・白煙はダイオキシン類の発生を予想させます。市内にある他の産廃焼却施設や一般ゴミの市営焼却場、事業所や家庭での屋外焼却も含め、ダイオキシン類の発生を抑える緊急の対策が求められています。


ふるさとの自然はきれいなまま子供たちに引きつぎたい


1.新たな処分場建設絶対反対
  
 上大沢・細窪に計画されている処分場は、ゴミ公害を分散させるだけでなく際限のない処分場拡大に道を開くもので、絶対許せません。

2.中間処理業者の規制
  
 相次ぐ改善命令を受けながら焼却を続けている中間処理業者に対し、ダイオキシン類他有害物質による大気汚染の実態を明らかにさせ、持ち込み規制を含めた改善を求めます。

3.ダイオキシン類他の有毒ガス対策を求めます。
   
 桧沢林道沿線の産廃処分場をはじめ、他の産廃焼却施設や一般ゴミの市営焼却場に対策を求めます。

4.ゴミを出さない生活スタイルを市民みんなで研究し、できることから実行していきます。

5.ゴミの広域処理に反対し、域内処理を推進する条例制定を支援します。


あなたも住民連合会に参加し行動しましょう!


「自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会」と言い、多くの団体や個人加入による、誰でも参加できる住民運動の組織です。
 いま下田の環境を守る上で一番大事な産業廃棄物の処分場問題を中心課題とし、平成8年7月31日結成され、現在150名の会員が参加しています。

プライバシーはかたく守ります。

★ご支援くださる方
 寄附金だけでも、ありがたく受付けます。よろしくご支援ください。

★加入される方は、
 年会費一口1,000円、何口でも結構です。


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