下田市・自然破壊と廃棄物公害を防止する住民連合会

[i-mode版] 会報5 1996.11.10

11.4みんなで「見て歩こう会」80人の参加で大成功!


 桧沢の産廃処分場を「みんなで見て歩こう」と呼びかけた会は、子供から年配者まで80人の参加で、11月4日、秋晴れのもと大成功でした。
 出発式は、10時から小林事務局長の司会により、9月24日、営業停止処分及び処分場の使用停止処分後の現状と、竹岡会長の辞任についての経過報告がされ、大川副会長から会を代表しての挨拶がなされました。池谷市長も激励の挨拶をされました。サンワークを後にした参加者は、山頂から処分場を見渡しながら小林事務局長の説明を受けた後、潟純Cティーピジネスを訪問しました。


池谷市長のあいさつ要旨

 住民連合会と参加者の皆さんの活動に敬意を表します。今日は、よく見てきて下さい。池谷市政の公約の大きなひとつである産廃ゴミ問題の解決のため一層努力します。拒蜚コ産業はトラック100台分の撤去先を見つけたと県に報告されたようですが、2万台分を超すゴミが捨てられているわけですから、県の指導を強く求めていきます。
 また、市としても審議会をつくり、持ち込みゴミの規制はもちろんのこと、市内のゴミは市内で処分するという原則のもと、ゴミの再利用などの解決策を研究、提案していただき、実行していきます。


潟純Cティービジネスでの吉牟田社長の説明要旨

 県の指導を受け、余剰産廃などを整理した。この炉は日量12トン。ビニールなども入っているので日量1立方メートルの苛性ソーダで中和している。隣が医療廃棄物の焼却炉で、下田病院と市外の病院のもの2社を扱っている。一般の産廃は市外の7社を扱っている。その他、残灰の貯留地、14立方メートルのピット(焼却物の貯留穴)の説明が有り、写真は撮らないように、埋立先には行かないよう求められた。


小林事務局長の吉牟田社長への質問

質問1 向かいの立木が枯れているのは焼却炉の煙が原因か?

 回答 焼却炉が原因ではない。

質問2 火事の原因は何か?自然発火ではないか?

回答 消防署や警察に調べてもらっているが良く分かっていない。


質問3 沢水の泡と悪臭は何か?

 回答 苛性ソーダが原因ではない。これも原因が良く分からない。


報告会12:30〜13:30 蓮台寺公会堂

 「見て歩こう会」の報告会が、第4回役員会を兼ねて進められました。
決定事項は次のとおりです。

(1)県議会の担当常任委員会に桧沢の産廃処分場の視察にこられるよう要請する。

(2)下田市に産廃ゴミの持ち込みを規制する条例の制定を求めていく。

(3)住民懇談会の開催 11月27日 午後7時 大賀茂公会堂


11.4「見て歩こう会」参加者の感想


・不法投棄の現状は深刻だ、中途半端で終わらせてはいけない。

・久しぶりに汗をかいて、気持ちよかった。

・大変ためになり、恐ろしさを知りました。

・大伴産業の新たな処分場が道路山側に建設されていたが、ミニ処分場なのか、正規に申請するつもりの施設か。

・楽しかった。

・ワイティービジネスの施設内に入れて良かった。

・住民監視の一環としてどんどんやっていくべきだと思う。

・いつ見ても、すごい現状です。

・廃棄物の自己内処理の確立と条例化の実現をのぞみます。

・会のみなさん、違法に処分された廃棄物の撤去のため一層の運動を!

・思ったより片付いていた。もっと早く見たかった。

・下田の産廃だけであんなになるはずがない。市長は、公約をしっかり守って欲しい。

・一応の成果があったが、後が大切。最後まで見届けたい。

・白然破壊が山の奥で、こんなにひどいと実感した。

・水が一番大事なのに、あの場所からの地下水が稲生沢川に流れていると思うと心配です。

・行政が、しっかり指導してほしい。

・いいところなのに、ゴミ捨て場にするのはもったいない。

・いろいろ参考になりました。自分もゴミ出しに協力します。

・現場を見て、びっくりしました。

・ゴミ問題は、広く環境に通ずる問題です。みんなで考えていく必要を感じます。

・悪臭を一番先に感じた。広大な谷間に、ビニールの見えるゴミが山積みされている現場を見て、ただただ驚いてしまった。

・川の水が泡で浮き上がっていた。水は、黄泥色で気持ちが悪かった。

・想像以上の現場で、特にすっかり緑を失った樹木には声も出ませんでした。

・見て良かった。もっと厳しくしてほしい。

・住民運動の成果が出ていると思う。このような企画を数多く考えて下さい。

・今日のような集まりを時々計画して、住民連合会の輪を大きくしていきたい。

・廃棄物処理についての知識を、何とかして一般の人達に拡げたい。

・参加してよかった。山を下って来て、谷を見上げた時みえたゴミの山には驚きました。山には処分揚からのゴミ(ビニール)が木にひっかかっていたり、まわりの木は枯れていた。これ以上ゴミを増やさないようにしてほしい。

・公害を出さないような処分場でやってほしい。それが出来ないのならやめてほしい。

・谷をつかっての処理のしかたはやめてはしい。

・これからも調査をしてほしい。

・大伴産業の話も聞きたかった。実際に見る事ができて良かった。

・最近大変きれいだ。担当行政部課の監視をお願いしたい。

・こういう形の市民参加は有効であり、適切でした。盛り上がりを更に期待します。

・民主主義は、住民の関心と監視がない限り亡びます。

・息永く広い層を配慮して進めて。

・初めて産廃の現地を見学させてもらいました。行政指導により、かなり改善されたといっても、やはりひどい状態だと思いました。

・下から見たゴミのすごさに驚いた。昔は飲むことができたであろう沢の水は、生物さえ見られない。汚水となってしまった沢は、もとに戻らないであろうか。

・処分場の管理を充分に監督する必要あり。

・こんなに広い所とは思わなかった。県外よりの産廃物も運ばれていることについても驚いた。

・写真でしか見たことのない処分場を、自分の目で確かめられて良かった。

・気付くのが遅すぎたと思いました。自分の出すゴミも考えて出す。

・想像を絶するものとなっていた。下流の環境についても心配だ。

・一般ゴミに比べて、産廃の出でくる規模は異常な位大きい。

・日本の産業システムから必然的に出てくる問題だ。行政の責任が非常に重大だ。

・信じられないほどのごみの量だった。まわりの木草をからさないで下さい。

・大変なことだと実感できた。地域エゴも、住民エゴでもいい。環境を守るためには、エゴから出発してもよいではないか。


財政報告

 50人の有志により結成された会も、108人と8団体の会員となりました。また、多くの皆様からの心からの善意をいただき、当面の赤字を解消することが出来ました。ありがとうございました。引き続き、会員の拡大と寄付金等によるご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。


「桧沢の産廃処分場問題」住民懇談会のお知らせ

 拒蜚コ産業に対する営業及び処分場使用停止処分は、多くの住民に「当然の事だが良くやった」と言われています。しかし、20万立方メートルもの不法投棄された産廃ゴミをどうするのか。また、潟純Cティービジネスヘの指導はどうなっているのか。産廃処分場問題の重大さが、ますます明らかになってきました。そこで、次のとおり住民懇談会を開催いたします。是非、お誘い合わせの上、お越し下さい。

日時 11月27日(水)夜7時
場所 大賀茂公会堂
内容 (1)住民連合会からの報告
   (2)静岡県議会からの報告(鳥沢富雄県議)
   (3)意見交換と懇談


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